KIRACO(きらこ)

Vol.168 スズメバチ

2024年8月15日

編集室から

ゴールデンウィークのある夜、立て付けの悪い雨戸を見にきてくれた二男が
「あっ!これは!」と大きな声。
「えっ、なになに?」と後ろからおそるおそる覗くと小さなお椀を逆さに吊るしたようなまあるいもの。

スズメバチの巣だ。

ことしは大発生していると聞いていたが、まさか我が家の雨
戸の裏にとは──。

いつできたのだろう。一日や二日でできそうにない。
その下を通って庭に出入りしていた私。ヒエ~~。
大きめのハチが一ピキ、飛んでいるのが見えたので急いで戸を閉め、ほかのハチが入っていないだろうと見まわす。

翌朝、業者に連絡してもらったが出払っているとのこと。駆除の費用は2万円ぐらいらしい。
子どもたちにLINEで知らせたので、いろいろな情報がとびこんでくる。

雨戸の裏は風が当らない、見えづらい絶好の場所──。
ハチに2度刺されると命にかかわる──。
巣をつくっているのは女王バチ──。
朝、近所のお父さんたちが巣を取ってくれた。ホッ!
でも、女王バチはひとり黙々と巣を造っていたのだ。若い働きバチたちとの新しい暮らしを夢見て──。
そう思ったら、なんだか不憫に思えてきた。(郁)