Vol137 花冷えの季節

花冷えの季節

 今年も櫻の季節がめぐってきた。
 私の家の庭の隅でも、吉野櫻がたよりな気に五分咲きになった。なんとなく元気がないように見えるのは、儀ちゃん亡き後、私が少しも面倒をみてやらないからだろう。植木屋さんは、昔通りの方がきちんと来て下さっているが、その他に儀ちゃんは肥料をやったり水をやったり、それは丁寧に世話をやいていた。この号が皆様に読んで頂く頃はきっと、緑色濃い夏に入りかけているかもしれない。
 でも、原稿を書いている四月一日、今日は花冷えの一日で、どことなく寒い。
 でも、私は花冷えというこの美しい言葉が大好き。いつか花冷えというタイトルを付けた恋愛小説を書いてみたいと思っている。だいたいのストーリーは出来ているのだけれど、めんどくさがり屋の私は、なかなかとりかからない。
 今日、新しい年号の発表があった。平成は終わり、令和となるのだそうだ。令和、美しい年号だ。どうか良き事の多い平和で豊かな日本が続きますようにと心から願わずにいられない。それにしても、昭和生まれの私は、昭和・平成・令和と生きることになった。個人的に何かしたいとか目標はないが、少しだけお芝居を観たり、音楽会にいく時間を増やしたいと願っている。おしゃれも、もっと、たくさんしてみたい。トシをとってきたせいか、おっくうになり、デザインも着て楽なデザインや無難な素材を選ぶ様になってきている。お化粧も手抜きばかりだ。私の事、お化粧にとても時間をかけて、厚化粧していると思っている方が100%だと思う。それはそれでいいし、文句はないけど、私はファンデーションもあまりつけない。ただし頬紅は少し付ける。あとは目を特徴的にアイラインを使う。その他は、その日の洋服に合わせてアイシャドーの色を変えるだけ。五分もかからず出来上がりだ。初めて化粧をしたのは、十六歳位の時かな?その時教えて下さった方の言い付け通りに今日までやっている。
 だから、私の化粧は時代遅れなのかもしれない。だけど、あと何年生きるかわからないけど、この化粧は絶対にやめないつもり。
 さみしがりやで、人と話したり、さわいでいるのが大好きな私だけど、もっと好きな時間は、本を読んでいる時だ。現在の生活状態だと、本を読む時間があまりとれない。だから睡眠時間をけずるしかない。毎晩二時間くらいは読書に当てようと決めて、もう二年になる。
 テレビを観る時間をいくらかけずった。これは最初、つらかった。だが本を読みだすとそのつらさは、消えていった。一番多いのは小説なのだが、なんでも読む。この年齢になって初めて知ることが多く、ビックリしている。ちょっとだけ熱中したゴルフもやめてしまった。趣味は?なんて聞かれたら「読書」としか答えられないのが、わびしいけど…。
 去年は、仲良しが何人か亡くなり、本当に悔しいし、さみしくなった。やはり、私が年齢を重ねてきたから、別れていく方々も増えたのだろうと、つくづく感じている。
 だけど、その反面嬉しいこともある。
 市立習志野高校が、甲子園に出場したのだ。
 宮本泰介市長ご夫婦とは、ずっと昔から仲良しだし、習志野には、お友達がいっぱいいる。
 今から二十年近く前、習志野高校は、野球が強くて有名だったし、全国優勝もした。山口久太監督も、何回も私の店に来て下さっている。今日現在、習志野高校は勝ち進んで、ベストエイトに残っている。ぜひ、ぜひ優勝してほしいな。
 追書き。
 あれから、習志野高校は、勝ち続けて、決勝戦まで、進んだ。これには、ビックリしたり喜んだり。嬉しかった。私達おかみさん会は、全員一試合、一試合を、祈るような思いで応援していたので、決勝に残った時は、大さわぎだった。
 残念ながら、決勝戦は負けてしまうのだけど準優勝で充分。良くやったネと、皆で電話で話し合っている。いつの間にか、櫻の季節も一日一日と過ぎていく。決して若くない私だけど少しも年齢をとったと思っていない。みんなそうなんじゃないのだろうか…?
 でも残念ながら、着実に老いは追いかけてきている。
 一番感じるのは、写真だ。写真は、年代毎の自分を正直に映しだしてくれる。だけど、自分でもあきれる位、ノーテンキな私。
 打たれ強くて、すぐ立ち直る。嫌な事はすぐ忘れる。そして、嫌いな人はこの年齢になるまでに、男性で二人…女性で三人位しかいない。いい人に囲まれているのだろう。