KIRACO(きらこ)

Vol155 人類が恐竜の二の舞にならない為に

2022年5月26日

湊町暮らし

養老孟司著「いちばん大事なこと」に地球上に百年後までまともに生き延びられるかどうか地球環境に掛っている。環境問題こそ最大の政治問題だと。

今地球環境を揺るがす温暖化問題が有る。これが緊急の課題で、この原因である二酸化炭素を削減しようと世界全体の合意のもと対策が行われている最中に、ロシアのプーチンがウクライナに侵攻し戦争を始めた。プーチンにはこの危機感は皆無だったのか。

これに反対する米国に原爆をチラつかせ威嚇、バイデン大統領は第三次世界大戦を恐れ遠慮勝ち。原爆が地球環境の大破壊になる。気違いに刃物、プーチンは何を血迷ったのか。が原爆無しでも、このままだと気象変動により、人類は勿論、生物の住みづらい地球に成ってしまう。再生可能なエネルギーに移行する為に必要な天然ガスの供給元のロシアが、戦争を始めた、供給先の欧州では突然の事で面食らっている。

コロナ禍の最中に二重三重の災難だ、エネルギー問題は経済全体に及び物価を高騰させる。

これ迄グローバル化を推し進めて来た事が裏目になった。世界で小麦の大産地はロシアとウクライナで、両国が戦争中では供給が止まり、パン、パスタ、うどん、菓子、小麦を原料とする物価が急騰。

エネルギー問題は輸送費を上げ食糧自給が出来ない我が国に致命的な負担だ。漁業に於ては船を動かす燃油、発泡スチロールの魚箱、ナイロンの魚網、船体塗装のペンキ等々の値上り経費が増大、が魚の値段は上がらないままだ。

合せて市場に送り出す為の運賃も上昇、踏んだり蹴ったりだ。しかしスーパーではノルウェー産の鮭が売られている。ロシア上空を飛んで来た、これ迄のルートは封鎖され遠回りで運賃が嵩むはず。

この緊急事態に考えを変えて、地産地消を、運賃の節約に成り鮮度も保たれる。パン食を減らして有り余る米食に、魚も需要が増える。牛のゲップは地球の温暖化を加速させるため牛肉を減らした方が良さそうだ。

こんな呑気な事を云っている場合か、ウクライナは隣りがロシアで気軽に攻められた。日本国の隣りもロシアだ、北海道と北方四島は目と鼻の先だ。ウクライナは遠く離れているが他山の石と、我が国の危機と考え対処したら如何か。

今プーチンの元で我慢を強いられているロシア国民は経済制裁で戦時体勢と耐えている。ロシアに負けない為に、我々はそこまで我慢する必要は無いが不自由を克服することも将来役に立つはずだ。この機会にいざと云う時のシミュレーションしたらと思う。

SDGs の進行中に想定外の事件が次々押し寄せている。戦争は原爆を使用しない限り、経済も時がた
てば正常に。しかし戦後70年の間に無意識の内に破壊した環境、里山や海の生態系が損なわれて来た今気付き、大きく方向転換が計られつつ有る、この流れを止めてはならない。人類が恐竜の二の舞にならない為に。

旬の味「三番瀬の浜栗」

浜栗の色はと聞くと白色と答える人がほとんどだ。実は白い浜栗は千葉県産では九十九里産が有名
だ。波が荒いので貝殻は肉厚だ。白色の浜栗の原産は朝鮮だ。そこで朝鮮浜栗と言う。なぜ浜栗と云うか。陸の栗はぴかぴかに光った茶色だ。三番瀬の浜栗は全く栗と同じ色で茶色に光っている。

この浜栗をアサリと同じ様に、「ふうかし」で食べる。椀に山盛りにして豪快に。三番瀬の浜栗は貝殻は薄い、内湾で波が静かだからだ。身はつるつるで滑らかでシルキーだ。汁は勿論、何をしなくてもさっぱりと、それで味は濃い。言葉で云い表せないが。食したら幸せいっぱいという感じだ。「ふうかし」とは只鍋に殻ごと入れて炊くだけだ。