最近、あまり会う機会のなくなっているちょっと年上の友人に、近況を尋ねてみた。「なにか、楽しい話、ありませんか」
彼女から返ってきた話——。
私、暗い話ばかりで…。
でも、明るい、うれしい話も少しはあるのよ。長い間、福祉のボランティアしていたでしょ。あの頃は仲間も利用者も前期高齢者、後期高齢者。話題もそれなり。
それが年相応に足元がおぼつかなくなり、足腰が日替りで痛むようになって、このところ毎日のように会っているマッサージの先生も、リハビリの先生も若い男性。時には優しく、時にはきびしく接してくれる。
美容院では若い男性が手を取ってシャンプー台へエスコートしてくれるし——。
と喜んでいてはいけないのよね。これはあの樋口恵子さんが言う「ヨタヘロ期」なんだから。
1932年生まれの樋口さんの著書『老~い、どん!』には「あなたにも『ヨタヘロ期』がやってくる」のサブタイトルが。
人生100年時代。長生きはいいけれど、ずっとピンシャンして生きられるとは限らない。「ヨタヘロ期」の中でも楽しいことたくさんみつけて生きたいなと思う。