キラ公
「この頃のテレビはつまらないねえ。特にあのお笑い番組というやつ。お笑いタレントとかいうのがずらっと並んで、手をたたいてワアワア笑ってる。お笑いが笑っちゃいけないよ。おかしくもなんともない。誰がはじめたんだ、あんなこと」
きらこ
「わたしもそう思う。いやなら見なければいいでしょ」
キラ公
「なにか、音が聞こえていないとさびしいんだよ。朝の情報番組ってのも、みんなおんなじように取り上げていて、どのチャンネルまわしてもおんなじ。つまんないねえ」
きらこ
「いや、そんなことないよ。しっかり比べてみてごらんよ。テレビ局によって少しずつ違う。その局の機動力とか判断力とか——。どの程度の常識をもちあわせているか、視聴者が知りたがっているのはなにかわかっているかなんて思ってみていると結構おもしろいよ」
キラ公
「そんな、めんどうな——」
きらこ
「気軽に楽しみたいならNHK・Eテレで早朝から午前9時までやっている『Eテレキッズ』。おもちゃ箱をひっくり返したようにいろいろなコーナーがあるけれど、ヘエーと思うことも。この間はマンホールの穴は、なんのため…というのがあっておもしろかった。『ピタゴラスイッチ』も番組を作っているおじさんたち(?)が「あ、失敗」「うまくいった!」と一喜一憂しているのではと想像すると楽しいよ」
(郁)