嬉しいことを三つ
最近、市原悦子さんはじめ、同世代を生きた著名な女優さんの訃報が相次ぎ、身辺俄かに寂しさを募らせている同年配の方も多いのではないでしょうか。
私もその一人で、樹木希林さんなど私よりひとまわりも若かった方なのに…と、残念でなりません。
人にはそれぞれ定められた寿命というものがあるそうなのですが、間もなく米寿を迎える自分自身のことを考えると、何時お呼びがかかってもおかしくない、そう思わずにはいられません。
ですから残された僅かな人生を、『如何に充実したものに』…(なんていうとカッコ良過ぎ?なので、言い換えますが)
『如何に楽しく快適に!』生きようか、と最近策略を練り始めているところです。
それにしても人間、年齢を重ねるにつれ、物の見方やその対処法が若い頃とはどうしてこうも違ってくるものなのでしょう。
もっと若かった頃、この事に気付いてれば、ああも悩まずに済んだものを…と、今更ながら後悔の臍を噛むことしきり、の私なのです。
例えば何か困難にぶつかったとき、ひたすら哀しみ嘆き、四六時中それを反芻し、…つまり、哀しさそのものに溺れてしまっていた、そんな私でした。
でも齢を重ね気付いたのは(嘆き悲しんでも事態は変わるものではない。だったら、明日、嘆くことにして取り敢えず今日は美味しいものでも食べて…)つまり、気持ちをラクにする術を自ら身につけたのです。
実はそれには或るキッカケがあったのですが、以前、何かのことでクヨクヨ嘆いていた私に男の子の孫が、
「ばあちゃん、騙されたと思ってこれから一週間、今日一日にあった嬉しかった事だけを三つずつノートに書いていってご覧。絶対ポジティブになれるから」
そう言うのです。
半信半疑でしたが、書き始めてみました。驚いたことに五日目くらいからだんだん面白くなってきて…一週間どころか!もう止まらなくなってしまったのです。
何ともう五年目に突入!ノートはみんな残してありますが、前のを読み返しても、ホノボノ気分になれるのです。
だってそこには、『嬉しかったこと』だけしか記されてないのですから。
これは心理学的にもその効果は実証されているのだそうで、きっと「ストレスから来る病」の予防にもなるのではないか?と思います。
まして残り少ない人生であってみれば、人さまの目を気にしたり明日を思い煩ったりする時間はあまりにも勿体無い。
全てを肯定的に捉えなくっちゃ。
そんな思いもあって、昨年のゲンナリするような記録的なあの猛暑の中、ナカダ流「夏!のメリット」というのを箇条書きにし、よく目に付く居間の壁に貼っておいたのです。
★服装が軽やかでいられる!
★冷凍の肉など解凍が早い!
★洗濯物の乾きが早い!
★お風呂、冷めにくいから夜遅くなってもOK!
★お風呂の洗い場が冷たくない!
★果物が美味しい!
★みんな家に籠ってるから、周囲が静かである!
★冬期のようにストーブの石油、補給する手間不要!
★糠味噌がよく漬かる!
これを折に触れ読み返していたのです。随分効果がありました。
そして今年のこの酷寒です。
例年を遥かに下回る厳しい気温。幾ら暖房をつけても年寄りには応えます。今度は『冬!のメリット九ヶ条』を作成。去年のと貼り換えたのはいうまでもありません。
★石油ストーブの上でホカホカ、美味しい煮物が作れる!
★庭の畑にハチや虫が出ない!
★食べ物が美味しくて残り物も腐らない!
★仏様のお花が長持ちする!
★風呂場が乾燥してカビが生えない!
★庭の水遣りの手間がかからない。雑草も生えない!
★星空が綺麗!
★重ね着出来て、おしゃれが楽しめる!
★前もってベッドを温めておけば寝るときの幸せ気分、最高!
如何でしょうか?
みなさんはこの他にどんな『冬のメリット』を思い付かれたでしょうか?